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Vol.09 石田 祐樹

実際にチャレンジすること

「『やろうと思うこと』と、『実際にチャレンジすること』は違うんです。
そういうプレイができなかったから(試合に)出られなかった時期があったと、自分の中では感じていましたね」と自身のサッカー人生を振り返って、石田は話す。

やろうと思うこと、考えることは大切だ。しかし、思っているだけでは結果は出ない。実際に行動に移し、チャレンジして初めて成果として現れてくるのだという。

「去年くらいからかな。自分の中でうまくつかめないときは、極力コーチに聞きに行くようにしましたね。『こうやりたいけれど、うまくできないときにはどうしたらいいかと・・・』」
そうする努力を重ねるようになってから、自分自身のプレイが随分変わってきたのだという。

石田祐樹、28歳。彼とサッカーとの出会いは、小学1年生のとき。

「兄がサッカーをやっていて試合を見に行ったら、試合が終わった後、みんなアイスクリームをもらっていた。それが食べたくてサッカーをやりました(笑)」と、クールなイメージとは反対に、はにかんだ笑顔でお茶目な一面が返ってきた。
実際、小学1年生だと、それが本音だったかもしれない。
小学1年のときにサッカーと出会った彼は、その後中学、高校でもサッカーを続け、いずれも道内で最も強い学校に進学する。特に札幌白石高校は、公立の中でもサッカーが強い高校として名が知られ、道予選では上位入賞の常連校だった。
「このときからポジションはずっとFW。この高校の2つ上の先輩に、ベルマーレとかヴェルディに行った人がいたんです。公立高校からそういうところに選ばれている選手がいたので、僕も、その選手の後輩になりたい一心でしたね。学生時代はずっとサッカーしかやっていませんでした(笑) 」

プロ6年目になった今でも、謙虚さを忘れない練習姿勢、サッカーに対してのまっすぐな思いは、彼のこういう素直な言葉からもうかがえる。

石田祐樹

石田祐樹

プロへの道

そんな石田は、北海道の中でサッカーが一番強い、道都大学に推薦入学。
選抜の大会に出場し、さらに代表選手として海外遠征にも行った。
コンサドーレとの練習試合や、知り合いの先輩がいたというジュビロで実際に練習に参加させてもらったりし、自分の技術を磨いていったという。
そして大学を卒業した2003年、念願のプロとして湘南ベルマーレに入団。その後、徳島ヴォルティスにはJ2初参戦となる2005年9月から在籍している。
「ヴォルティスに来た1年目は、上がってきた年ということで勢いもあって、いいチーム、面白いチームだと思いましたね。ほかのチームの目から見てもいいチームで、選手の中でも面白いよという定評がありました」

1年目(2005年)の結果は9位。
「個人の部分でやっていた部分と、ベテランの選手も多くいたのでベテランの経験とがいい感じで混ざった結果が、1年目の結果だったと思いますね」
と彼は徳島での1年目を振り返る。
「でも、その後はチームにどんどん若い世代の選手が増えてきて、1年を通して、世代が変わっていく厳しい時期に自分たちがひっぱっていけなかったところもあるし、苦しいとき、何かを変えないといけないところで、うまく変えていけなかったところがあると思います。
自分たちのやりたいスタイル、目標、そこに変わりはない。ただし、結果は出せていないのが現実なので、自分たちの責任であることも感じます」

プロとして年間を通してチームを作り、闘っていく厳しさ、難しさを身にしみて経験し、自分のやるべき信念を見出したようだ。

石田祐樹

石田祐樹

まず自分から

「自分が動いていないと、もう一人のFWが動けなかったり、逆にその反対もあって自分もそれに合わせて動けなかったり・・・。実際ずっと試合をやっていると、そういううまくいけないときもたくさんありますね。
もちろんそればかりだけではなくて、自分ももう一人も動いて、うまく連携できているときは、やはり、結果としてゴールがとれていますね」

「うまく動けているときは自然にボールが回ってくるし、後ろからもボールが蹴りやすいので必然的にボールに触る回数が増えてくるんです。
ボールに触れてないとき、絡めてないときは、だいたい、FWが前で止まって動き出せていなかったり・・・。自分の目線でボールが入ってこない原因は、そういうところにあるのかなと」

「今の状況でやってきて何が大変で、何をやらなきゃいけないということは、最近、だいぶ見えてきましたね。それを実行するようにもなったし、実際、行動として動かすようにもなった。結果として、チームとして点を取りきれていないので、そこはまだまだ課題である部分だし、足りない部分なんだと思います。でも、実際の行動としてやり続けて体に染み込ませないといけないと思ってます」

自分自身の頭で考え、分析することは、もちろん大切な要素だが、そこまでだと駄目なのだ。実際、行動として体を動かし、アクションすることで大きく変化してくるという持論を今、彼は実践し続けている。

さらに石田は、こう語る。
「ポンと入ったそのときに、どれだけうまく動けるか・・・。まず自分からやって最後まで自分でやり続けて、逆にそこまでやってから、要求していきたいなと思ってやっていますけどね・・・」

「自分の選択した1つのプレイが駄目だったときに、2手目、3手目まで動き直せるかどうかが、動きの質の良し悪しになってくる。2手目、3手目、4手目・・・全部駄目だったときももちろんある。だけど、それを続けていくことで、自分の動きの成果になるんです。結果として残らない動きもそれはそれで結果なんです。それを続けていくと、それが身についてくる。習慣になる。次の試合に生かされる・・・。FWが動き続けて行かないと、後ろからの攻撃に厚みがつけられないんです」

プロとしての執着が、彼の熱い思いとしてこみ上げてくる。
インタビューの時間を忘れてしまうほど、彼の魅力にとりつかれてしまう。
石田祐樹は、サッカーに対して、常に真摯だということを改めて感じさせられた。

ヴォルティスとともに歩んできた彼は同じくいつもチームとともに歩んでくれるサポーターに対してもつねに感謝の気持ちを持ち続けている。
「これだけ長い間、結果がでてないという中で、かなりストレスが溜まったり、チームに対しての苛立ちはあると思うんです。そんな中でも、試合会場に足を運んでくれて、応援してくれている力が、僕たち選手には伝わってくるので、そこはつねに感謝してるし、これからも期待に応えたいと思う。
結果として成績を残していくことが、応援してくれている人への恩返しだと思っているので、そういう感謝の気持ちを忘れずに、今自分たちがプレイできるのはどうしてかということをいつも理解して、これからも頑張っていきたいと思いますね」

石田祐樹

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