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Vol.44 橋内 優也

小さい頃からサッカーで
活躍すると決めていた

明るい性格で、ヴォルティスのムードメーカーと言われている橋内選手。
「しゃべるのは好きです。自分はしゃべりたいなあと思うんですけど、他の人は静かにしてるから我慢している時もあるぐらい(笑)。性格は昔から変わらないんですが、子どもの頃に引越が多かったので、そのせいかもしれません。どこに行ってもすぐ友達を作らなきゃいけないですから」

滋賀県栗東市出身。小学2年生の時、草津市のスポーツ少年団でサッカーを始めた。
「サッカーをしていた親父の影響です。まわりにサッカーをしている子がいなかったから、僕が4~5人に声をかけてメンバーを集めたんですよ。あの頃にみんなで一緒に頑張って勝てた時の喜びを味わって、サッカーが好きになりました。彼らとは中学は別々でしたが、みんなサッカーを続けていましたね。始めた頃からサッカー選手になりたいという気持ちはずっと変わらなかったし、小さい頃から“サッカーで活躍する”と決めていたんです」

中学ではサッカー部に入部。好きなことにはとことん集中するタイプで、サッカーひと筋だったと振り返る。
「親も “サッカーか勉強、どっちかひとつは人一倍頑張れ”みたいな感じの教育方針で、そもそも勉強は苦手だったから、その分、サッカーを本気で頑張ろうと。おかげで学校の成績は体育以外よくなかったけれど、サッカーの練習は本当に一生懸命やってました。うちは京都まで20分ぐらいの場所なんですが、買い物に行ったり、遊びに行ったりすることもなかったですね。遊びといったらチームの仲間と花火をしたり、保護者も一緒に焼き肉屋に行ったりするぐらいで、チームの中でちょっと遊びに走りそうになるヤツがいたら“みんなで頑張ってやっていこうや”って引き戻していました。本当にサッカー以外、興味がなかったです」

中学3年で初めて県トレセンや関西選抜に選ばれるようになり、高校はサッカーが強いだけでなく、生活の面でもサッカーに集中できる環境ということで、関西を離れて福岡県の東海大学附属第五高校に進んだ。

橋内 優也

橋内 優也

橋内 優也

高校時代の恩師の前で
決めた初ゴール

そうして進んだ高校での出会いが、その後のサッカー人生や人間形成にまで大きな影響を与えてくれたと語る。
「まず、高校のチームメイトが、今までまわりにいた選手よりもレベルが高くて衝撃を受けました。この先、こんな環境の中でやっていかなければいけないのかと。おかげで自分の技術に満足することはなかったです。練習は走り中心でしたが、あの頃が一番練習しましたね。当時のチームメイトはアビスパ福岡の末吉選手、サガン鳥栖の藤田選手、サンフレッチェ広島の清水選手、栃木SCの當間選手など、今、Jリーグで活躍している選手ばかりなので、プロになってからも刺激を受けています」

さらに最も大きかったのが、サッカー部の平清孝監督との出会いだ。
「めちゃくちゃ厳しい先生でしたが、サッカーだけでなく、言葉遣い、生活態度など、本当に細かい部分までいろいろなことを教わりました。もちろん、叱られて当時は理不尽に感じたこともいっぱいありますが、中学を卒業したばかりの15歳で寮に入った自分にとって、親代わりのような存在だったし、先生の指導は“サッカー選手になる前にきちんとした人間に”という熱意が伝わってくるものでした。子どもの頃から出会いに恵まれて、いろいろな人の影響を受けてきましたが、今の僕という人間をつくってくれたのは、やはり先生の存在が大きいです」

平監督の教えは数えきれないが、一番心に響いたのは“常に謙虚な気持ちでいる”ということだ。
「サッカーはもちろん生きていく上でも、謙虚な気持ちがあれば感謝の気持ちが生まれるし、感謝の気持ちがあれば謙虚な気持ちが持てると。僕が親に感謝できるようになったのは、この教えがあったからです。それに先生に出会っていなかったらプロにはなっていないと思います。僕は2年生まではフォワードをやっていたんですが、ディフェンスにコンバートしてくれたのが先生なんです。そこから試合にも出られるようになり、インターハイでの活躍を目にしてくれたスカウトの人がずっと追いかけてくれて、サンフレッチェ広島に入団することができたんです。フォワードのままだったらプロにはなれなかったでしょうね」

そして、7月8日、第23節アウェイのアビスパ福岡戦。平監督もスタジアムに駆けつけてくれた。
「先生は今も母校で総監督を務めているのですが、一時期、病気で休んでいたんです。僕は徳島にいたのでなかなか見舞いにも行けなくて、ずっと気になっていました。福岡で試合があると連絡したら見に来てくれると言ってくれて、いつもの試合前と比べると、あの試合は本当に緊張しましたね」

そして前半15分、橋内選手が先制点を決める。ヴォルティスでの初ゴールだ。
「キャリア初のゴールを決めたこと以上に、先生の前でゴールを決められたことや僕がプロになって元気にやっている姿を初めて見せられたことがうれしかったです。試合後、“ドンピシャのヘディングで、いいゴール見せてもらってスカッとしたわ” と喜んでくれて、忘れられない試合になりました」

橋内 優也

橋内 優也

橋内 優也

DFでありながらスピードがある
強みを活かしていきたい

初ゴールに続き、8月12日の四国ダービー、第28節アウェイの愛媛FC戦でもコーナーキックから橋内選手が得意のヘディングでゴール。1-1からチームを勝利に導いた。だが、自分の本当の役割は点を取ることではないと言い切る。
「もちろん点を取るのも貢献の仕方で、チャンスがあれば取っていきたいですし、セットプレーではゴールを意識して動いています。でも、自分の役割は何よりも失点をゼロに抑えることであり、体を張ったプレーでゴールを守っていくことだと思っています。一番大切なのは、自分がどんなプレーをするかではなく、チームが勝つことです。プレーに関して言えば、自分の強みはディフェンスでありながらスピードがあること。以前、指導を受けた監督に“技術や判断は教えられるが、走ることやスピードは持って生まれたものだから教えられない。それを活かしてプレーしなさい”と言ってもらったことがあるので、そこは自分でもうまく使っていきたいですね。それと試合や練習で声が出ることも強みだと思っています。パスを出した時に“フリー”とか“来てるぞ”って大きな声で言うだけで、味方の選手に伝わる情報が増えますから」

入団3年目の橋内選手。今シーズン、10人以上選手が入れ替わったヴォルティスで、4位に終わった昨シーズンを知る貴重な存在でもある。
「4位が決まった時、みんなで涙するぐらい悔しくて、絶対に徳島で昇格したいという気持ちで今シーズンを迎えました。入団2年目でああいう経験をしたことで、自分の力を精いっぱい出してチームに還元したいと強く思うようになりましたね。ただ、僕は広島で昇格も降格も経験しているので、選手だけでなく、チーム、クラブ、サポーターが一丸となって初めて昇格が可能になると思っています。開幕後、勝てない時期も長かったし、試合の結果でがっかりさせてしまうこともあったと思いますが、サポーターの皆さんもあきらめずに一緒に戦っていってほしいです。チームはいい方向に進んでいますし、もちろん、僕たちも最後まであきらめることなく戦っていきます!」

橋内 優也 - サポーターもあきらめずに一緒に戦ってほしい

橋内 優也

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